2023年10月

一つの体に多くの部分

コリントの信徒への手紙 一 12章12~27節 牧師 常廣澄子 パウロは、コリント教会の中に分派や党派があり、互いに対立し争っていることを耳にして心を痛めていました。そのことをこの手紙の冒頭(1章10-11節)で触れていますので、パウロにとってはその問題が並々ならぬ関心事であったことがわかります。そしてその対立や分争というのは、単なる立場や意見の相違というような次元のことではなく、互いに譲れないほどその人の人格に関わるようなものであったようです。つまり個々人に与えられている賜物に関わるものでした。

正義と公義の神様

エレミヤ書 21章8~10節 林 大仁 神学生         涙の預言者、エレミヤは、ユダ王国のヨシヤ王13年の時に預言者としての働きを始め、ヨアハズ王、ヨヤキム王、ヨヤキン王、それから最後の王であるゼデキヤ王に至るまでの40余年を、神を離れ、偶像崇拝の罪を犯し続けるユダ民族へ下される神の正義を預言し、バビロンに降伏することを語り続けた。21章は、いよいよ差し迫ったバビロン王ネブカドネツァルのエルサレム侵攻を前にゼデキヤ王が主の御心を伺おうとエレミヤのところに送った祭司らを前に、エレミヤが改めて神の厳しい裁きを告げる場面である。

キリストの名によって歩け

使徒言行録 3章1~10節 牧師 常廣澄子           初代教会の信徒たちがどのような信仰生活をしていたかが、2章の後半に書かれていましたが、43節にあるように、使徒たちによって多くの不思議な業としるしが行われていましたので、人々には「恐れ」が生じていました。また、毎日心を一つにして神殿に参り、喜びと真心をもって一緒に食事をし、神を賛美していたので、民衆全体から「好意」も寄せられていました。今朝お読みしたところには、その初期の頃に起こった一つの出来事が詳しく語られています。

求める者への約束

ルカによる福音書 11章5~13節 牧師 永田邦夫      本日も皆さんとご一緒にルカによる福音書からのメッセージを聞いて参りましょう。 新共同訳聖書には、11章1節から13節まで、「祈るときには」の小見出しがついていますので、この箇所全体が、“祈りについての箇所”であることが分かります

大きなしるしが現れた

ヨハネの黙示録 12章1~6節 牧師 常廣澄子        聖書の中でも、ヨハネの黙示録は読んでいて、大変わかりにくくて理解しにくいところがたくさんある文書です。それは当時、キリスト教会が始まったばかりの頃はいろいろな迫害がありましたので、普通に書いたのではすぐにわかってしまいますから、わざと読んでもわからないように書かれているからです。けれども、著者ヨハネが神の霊に導かれて、天に引き上げられて見たその映像は、まるでコンピューターグラフィックで描かれたように精密な情景だったようで、それを伝えているヨハネの文章はまるで現実にそこにいるかのように生々しいものがあります。