44 使徒言行録

パウロの説教

使徒言行録13章13~43節 牧師 常廣 澄子 前回はバルナバの故郷キプロス島での伝道の様子を見てきました。キプロス島では、ローマ帝国から遣わされていた総督が主の福音を信じてクリスチャンになったのです。大きな成果です。彼らはその素晴らしい成果をもって、送り出されたアンティオキア教会に戻って行ったかと思いきや、彼らはそこから小アジアの方に向かって伝道活動を進めていきました。

はじめての宣教旅行

使徒言行録13章1~12節 牧師 常廣 澄子 お読みしているこの使徒言行録は、内容的にここで大きく二つに分かれています。今まで読んできた1章から12章までと、本日からお読みする13章使徒言行録 13章1~12節 牧師 常廣 澄子  お読みしているこの使徒言行録は、内容的にここで大きく二つに分かれています。今まで読んできた1章から12章までと、本日からお読みする13章から最後までです。前半では宣教活動の中心はエルサレムでしたが、ここから宣教活動の基点はアンティオキアに移っていきます。また、宣教の主役がペトロからパウロに替わっていきます。そして、宣教の対象もユダヤ人から異邦人(ユダヤ人以外の民)に移っていくのです。このようにしてすべての人に対する神の救いの計画が着々と進められ、主の福音の本質が明らかになっていくのです。主なる神を信じるキリスト教はユダヤ人という一つの民族だけのものではありません。この救いの神はすべての民族、すべての国民の神であることを伝えていくことが、この使徒言行録の目的でもあるのです。

祈りの答え

使徒言行録12章1~19節 牧師 常廣 澄子 本日は19節までしかお読みしませんでしたが、実は12章1節から24節は、バルナバとサウロの旅行記事に挟まれた挿入文だと考えられます。それはまず11章29-30節で、アンテオケ教会からの援助の品をバルナバとサウロがエルサレムの長老たちに送り届けたことが書いてあり、12章25節で「バルナバとサウロはエルサレムのための任務を果たし、マルコと呼ばれるヨハネを連れて帰って行った。」と結んでいることからわかります。そして何よりもここには「12:24神の言葉はますます栄え、広がって行った。」とあり、アンテオケ教会の発展に負けず劣らず、エルサレム教会においても、神の言葉が立派に前進していったことが書かれているのです。ではその力はどこから来ているのでしょうか。その一つの出来事として、ペトロの投獄とそこからの脱出事件が書かれているのではないかと思います。

聖霊の降臨

使徒言行録2章1~13節 牧師 永田 邦夫  本日は、ペンテコステ(聖霊降臨)礼拝です。はじめに、ペンテコステ、すなわち五旬祭の起源について説明しておきます。  ユダヤには大きな祭りが三つありました。それは過越祭、五旬祭そして仮庵祭です。この中で、本日の説教に関連します五旬祭は、過越祭(出エジプトを記念して定められた祭)から数えて50日目に当たることから命名されました。

クリスチャンの始まり

使徒言行録11章19~30節 牧師 常廣 澄子 私たちは今、使徒言行録を読みながら、イエスの死後、その教えがどのようにして世界に広がっていったのかを学んでいます。イエスは当時ユダヤを支配していたローマ帝国に反逆した人物として十字架で処刑されました。ですから、イエスを信じていた弟子たちは、次は自分たちの身にも危険が及ぶと察して、逃げたり隠れたりしていました。しかし、天に挙げられたイエスに代わって、聖霊が降り、信じる者に豊かに与えられましたから(その感謝の礼拝が来月6月8日のペンテコステ礼拝です。)、ステファノのように堂々とキリストへの信仰を語って殉教する者が現れたのです。

神がきよめたもの

使徒言行録11章1~18節 牧師 常廣 澄子 お読みいただいたところには、10章に書かれていた出来事が繰り返して書かれています。つまり、カイサリアにいたイタリア隊の百人隊長コルネリウスが祈っていた時に神の天使が来て、ヤッファにいるペトロを招きなさいと語ったことと、一方、ヤッファにいたペトロにはお昼ごろに、あらゆる獣や鳥などが入っている大きな布のような入れ物が天から下りて来て、それを屠って食べなさいという声が聞こえた、という二つの出来事が発端となって、その不思議な幻について考え込んでいたペトロに対し、神の霊がためらわずに一緒に行きなさいと言ったので、ペトロはヤッファの兄弟たちを伴って、迎えに来たコルネリウスの部下たち三人と一緒にカイサリアのコルネリウスの家に行き、そこに集っていた家族や友人たち一同に福音を語りました。するとペトロから神の言葉を聞いた人々の上に聖霊が降り、神を賛美し始めたというのです。その人たちはすぐに洗礼(バプテスマ)を受けてクリスチャンになりました。

イエスはすべての人の主

使徒言行録 10章34~48節 牧師 常廣 澄子       私たちは今使徒言行録を読み進めていますが、前回までは、カイサリアに駐屯していたイタリア隊の百人隊長コルネリウスが、天使のお告げによって使徒ペトロを自宅に招いたところまで、読んで来ました。

神を敬う家庭

使徒言行録 10章1~33節 牧師 常廣 澄子         前回は、ペトロがリダとヤッファの町で行った奇跡をもとに、神を信じる者に起きる素晴らしい出来事を知ることができました。9章43節にあるように、このヤッファでは、ペトロは革なめし職人のシモンという人の家に滞在していました。本日の聖書箇所は、ペトロがそこに滞在している時に起こった出来事です。

タビタ、起きなさい

使徒言行録 9章32~43節 牧師 常廣 澄子         前回はキリスト教徒を迫害していたサウロが、復活のイエスに出会ってキリストを信じる者へと変えられたことを読みました。そしてその前には、フィリポやペトロたちがサマリアで伝道したことが書かれていました。今朝はまたそのペトロの話に戻ります。 フィリポやペトロたちだけでなく、聖霊を受けた弟子たちは、主イエスが説かれた救いの福音を携えてパレスチナの各地に伝道していきましたが、その働きはどんどん進展して地中海に面した海岸地方にも広がっていきました。そして北の方にあるカイザリヤや、さらにはアンテオケにまでも福音が伝道されていって各地に根を下ろしていったのです。

ますます力を得て

使徒言行録 9章19b~31節 牧師 常廣 澄子        前回私たちは、キリスト教を迫害していたサウロが復活のキリストに出会って、奇跡的に回心した出来事をみてきました。今朝お読みしたところには、180度人生の方向転換をしたサウロが、その後どのように生きていったかが書かれています。そしてその結果が最後の31節にあります。前回私たちは、キリスト教を迫害していたサウロが復活のキリストに出会って、奇跡的に回心した出来事をみてきま