神に導かれる旅

使徒言行録14章21~28節 牧師 常廣 澄子 始めに少し前回のところを振り返ってお話ししたいと思います。前回の最後で語りましたように、パウロとバルナバのリストラでの伝道は、思いがけないことが起きて突然終わってしまいました。執念深いユダヤ人たちがパウロとバルナバを追いかけて、160キロメートルも離れているアンティオキアからこのリストラまでやって来たからです。彼らはこの町の群衆を扇動して巻き込み、猛烈な迫害をしました。つい先ほどまで二人を生ける神々として敬い、その前にひれ伏して、バナバをゼウス、パウロをヘルメスと呼んで熱狂的に支持していた人たちがいる、まさにこのリストラの地で事態が急転したのです。人間の心というものは、人の唆しの言葉でこのように簡単に変わるものでしょうか。彼らは彼らを唆したユダヤ人たちと一緒になって、殺意を持ってパウロに石を投げつけました。この場面には、あの「慰めの子」とも言われていたバルナバの姿はありません。キリストの敵対者から回心して、主の福音を語る者となったパウロ一人を目指して激しく石が投げつけられたのです。そして遂に倒れたのを見ると、死んでしまったと思って町の外に引きずりだしたのです(14章19節参照)。死んでしまった人間は卑しく汚れたものとして扱われますから、町の外に運び出さなくてはならなかったのです。

イエス、十字架を悟る

ルカによる福音書18章31~34節 牧師 永田 邦夫 本日も主の恵みと御導きの中で、与えられている御言葉をご一緒にお聞きして参りましょう。主イエスは、ご自身の十字架の死と、その死から三日目の復活について、都合三回にわたり予告されました。その三回にわたる予告の概要とその強調点を、ルカによる福音書から確認して、本日箇所に入りましょう。

立ち帰れ

エレミヤ書2章4~9節 牧師 常廣 澄子 エレミヤが生きて活動していたのは、今から2600年くらいも前のことですが、エレミヤに託された主の言葉は、今の私たちにも語られている言葉だと思います。エレミヤはイスラエル王国の最も大変な危機の時代に、主なる神ヤーウェの言葉を文字通り命がけで伝えたのです。

キリストにある命

ローマの信徒への手紙8章1~17節 牧師 常廣 澄子 7章でパウロは、私たち人間の心と体(霊と肉)の分裂と戦いについて語りました。良いと分かっていることができずに、悪いと分かっていながらやってしまうという人間の中の矛盾や弱さを嘆いていました。ところがこの8章ではキリストの霊にある者の勝利と解放について語っています。登山に例えるならば、7章は頂上に向かっての急な坂道を登っていく苦しさに満ちていましたが、この8章では、やっと頂上に到達して周囲の山々や遠くに見える景色を眺めているような平安と喜びがあります。この8章は昔から多くの人に愛され、尊重され、その人生に深く影響を与えてきた個所です。しかしながら読んでお分かりのように、このところは順序を追った書き方ではなくて、話の主題が行きつ戻りつしているので、なかなかわかりづらいところがあります。しかし注目すべきことは、パウロが今まで述べたことを繰り返しているようでいながら、実際にはさらに新しい視点に立ち、主イエスを信じる信仰の頂点を示しているということです。

皆、同じ人間

使徒言行録14章1~20節 牧師 常廣 澄子 私たちは今、使徒言行録を読みながら、パウロとバルナバの伝道の旅をたどっています。ピシディア州のアンティオキアで伝道していたパウロとバルナバは、13章50-51節にあるように、「13:50 ところが、ユダヤ人は、神をあがめる貴婦人たちや町のおもだった人々を扇動して、パウロとバルナバを迫害させ、その地方から二人を追い出した。13:51 それで、二人は彼らに対して足の塵を払い落とし、イコニオンに行った。」迫害を受けてアンティオキアから追われてしまったのです。それでその後、アンティオキアの南東百数十キロメートルの所にあるイコニオンに行きました。

富の危険

ルカによる福音書18章18~30節 牧師 永田 邦夫 先週は、宝田豊先生をお迎えしての特別礼拝で、本当に多くの恵みをいただきました。心から感謝いたします。また志村教会出身の先生が、アメリカで約半世紀に亘って福音伝道をしておられることにも感動であり、また誇りでもあります。

主を愛する人たち

コリントの信徒への手紙 一16章13~24節 牧師 常廣 澄子 パウロがコリントの信徒に宛てて書いた長い手紙もようやく最後の結びの部分になりました。普通は結びの挨拶などはさっと読みすごしてしまいがちですが、パウロらしさが十分に現れた大事なところだと思います。ここには事務的な事がいろいろ書かれているのですが、その中にあってまず13-14節では最後の奨励として四つのことが勧められています。「16:13 目を覚ましていなさい。信仰に基づいてしっかり立ちなさい。雄々しく強く生きなさい。16:14 何事も愛をもって行いなさい。」これはコリント教会の人たちだけでなく、現代の私たちにとっても大切なことです。

救いは地の果てまで

使徒言行録13章44~52節 牧師 常廣 澄子 キプロス島での伝道を終えたパウロたち一行は、その後、海路小アジア地方に向かい、ベルゲに到着しましたが、そこからさらに奥地に向かって、ピシディアのアンティオキアに行きました。この町にはユダヤ人の会堂がありましたから、パウロとバルナバは安息日にその礼拝に参加しました。そしてそこの会堂司から奨励の言葉を語って欲しいと依頼されたパウロは、立ち上がって伝道説教をしたのです。

神の国に受け入れられる人

ルカによる福音書18章15~17節 牧師 永田 邦夫 本日もルカによる福音書からのメッセージをご一緒にお聞きして参りましょう。 この箇所は、マタイによる福音書にもマルコによる福音書にも並行記事がありますので、必要に応じてその箇所も参考としていきましょう。

パウロの説教

使徒言行録13章13~43節 牧師 常廣 澄子 前回はバルナバの故郷キプロス島での伝道の様子を見てきました。キプロス島では、ローマ帝国から遣わされていた総督が主の福音を信じてクリスチャンになったのです。大きな成果です。彼らはその素晴らしい成果をもって、送り出されたアンティオキア教会に戻って行ったかと思いきや、彼らはそこから小アジアの方に向かって伝道活動を進めていきました。