使徒言行録

主イエスを信じなさい

使徒言行録 16章25~34節 パウロは大きくまとめて三回の伝道旅行をしました。今の時代に旅行といえば、誰にとっても気分がリフレッシュされる楽しい時ですが、パウロの時代の旅行、しかもイエスの福音を宣べ伝えながらの旅行は決して楽しく楽なものではなかったと思います。今のように便利な交通手段はありませんし、宿泊場所にしても食べ物にしても、どんなに大変で困難な旅だったことでしょうか。また各地を巡りながらの伝道旅行は、パウロが語るキリストの福音を受け入れ、信じて救われる人が起こされる場合もあれば、逆に福音に反対してパウロたちを迫害する人たちもいました。

話は夜中まで

聖書にはいろいろなことが書いてありますが、居眠りをして3階の窓から落ちて死んでしまった人のことが書かれているのはここだけです。彼の名前はエウティコ(口語訳ではユテコ)。まるで女の子のように可愛い名前ですから、一度聞いたらきっと忘れられないと思います。彼はパウロの説教を聞いているうちに眠くなってしまい、三階の窓にもたれかかってぐっすり眠ってしまったようです。こっくりこっくり舟をこいでいて、とうとうそこから下に落ちてしまったというのです。

主の霊が降る

「聖霊降臨節」(ペンテコステ)と呼ばれる特別のお祝いの日です。ペンテコステというのは五十日目という意味のギリシア語で、過越祭から五十日目に当たる収穫感謝を祝う祭り(五旬祭)だったからです。そしてそれは過越祭、仮庵祭と並ぶ三つの重要な祭りの一つでした。ただ過越祭、仮庵祭が一週間続くのに対して、五旬祭はたった一日の祭りでした。今朝はその五旬祭の日に起きた聖霊降臨の出来事をみ言葉から聞いていきたいと思います。

わたしの霊をすべての人に

本日は聖霊降臨の記念日、ペンテコステ礼拝です。クリスマスというイエス・キリストの降誕を祝う行事は世界中の人々に知られていますが、ペンテコステはほとんどの人が知らないでいます。考えてみますとこれは非常におかしいことです。父なる神がお遣わしになった「もう一人の助け主」であられる聖霊が降臨されたことは、少なくとも教会にとっては、救い主イエス・キリストがこの世に誕生されたことに匹敵するほどの大きな出来事だからです。

天を仰いで生きる

ここには、二千年前、目に見える人間の姿をとって生きておられた神の御子イエス様が、地上での働きをすべて終えられて、ペトロたち弟子の目の前で天の父のもとに帰って行かれた時の様子が書かれています。ある意味で、これは新約聖書の中で最も大切な記事かもしれません。(9節)「 こう話し終わると、イエスは彼らが見ているうちに天に上げられたが、雲に覆われて彼らの目から見えなくなった。」雲は神のご臨在を表わす時に用いられます。イエス様は神に迎えられ、神の栄光の中で地上から去って行かれたのです。